コレクション: 草津焼
<窯元について>
淡海陶芸研究所は、草津市の文化ゾーン、立命館大学びわこ草津キャンパスやしずかな住宅地近くの里山のなかにあります。
この丘陵一帯では7世紀後半から8世紀前半まで、須恵器が焼かれていました。 その遺構からは主に水がめなどの生活のうつわが出土しています。
1997年に草津市から「草津焼」として第1期の指定ブランド、2019年には草津ブランドの指定を受けました。
そして今、この地の土を使い、この地の工人が、この地でつくっています。
<淡海陶芸研究所の考え>
古代の木簡(文字を残すために使われた木製の短冊)や鉄器は現代に至るまでに風化し、そのほとんどが形を残していないのに対し、陶器は同じ時代に作られたものが今でも使えるほど、当時と変わらない形で出土することがあります。
窯により焼成した陶土は月日が経っても風化しないまま、継続して後世に残り続けます。
残り続けることは自然に対して責任を負うことでもあると私たちは考えています。 陶土は焼成するまで何度でも作り直すことができますが、焼成すると自然界にあった状態に戻すことはできません。 有限の資源を使っているからこそ、日々愛着と責任を持ち、ひとつひとつ手作りで作品をつくり上げています。
<うつわへのこだわり>
日常の中で使う器は、常に手に、口に触れるものです。
私たちがつくる器は、使う人たちの日常に寄り添い、豊かにするために、人間工学に基づいた身体に合う形状を追求しています。
また、水がしみ込まない草津の土の特徴を活かし、レンジを用いる器や、意匠登録花立て「花珠」など、日常を豊かにするさまざまな道具を制作しています。